OBSでシーントランジションを使うと、シーン(配信画面)を切り替えるときにアニメーションを追加することができます。
アニメーションはデフォルトでいくつか用意されていますが、外部プラグインを使うことや自分で用意した素材を使ってカスタマイズすれば、表現の幅が広がります。
順番に解説していくので、ぜひ参考にしてください。
シーントランジションでできること
シーントランジションを使えば、配信画面をシーン①からシーン②に変更する際にアニメーションをつけることができます。
上記の動画では「配信準備中の画面」から「雑談配信の画面」に移動するときにアニメーションをつけています。これがトランジションの機能です。
トランジションでシーンを切り替える
では具体的な設定方法をまとめます。
一括で設定するには
先ずは基本的な使い方として、一括でトランジションを設定する方法です。すべてのシーン切り替えに適用されます。

「シーントランジション」にあるプラスボタンから新しくトランジションを設定できます。

切り替える時間は「期間」の数値を変更できます。デフォルトの300msは「0.3秒」になります。
個別で設定するには
一括で設定するだけでなく、個別のシーンに設定することもできます。
例えば「エンディング画面に移動するときはこのアニメーション」といった具合です。

設定したいシーンを右クリックし「トランジションを上書き」を選択します。
使っているOBSのバージョンによっては「トランジションオーバーライド」と表記されているかもしれません。
お好みのアニメーションを選択すれば個別のシーンへの設定が完了です。
「トランジションの上書き」は言葉の通り、一括設定を上書きするものです。
一括と個別の両方を設定することも可能です。
「トランジションの上書き」に設定したものは優先されるので、特定のシーンのみに違うアニメーションをつけるのにも対応しています。
トランジションの種類
トランジションで使えるアニメーションは、OBSにデフォルトでいくつか用意されていますが、自身で新しく用意することもできます。実際にどんなものが使えるかをここでは紹介していきます。
デフォルトで使えるエフェクト
まずはOBSでデフォルトで用意されているものの紹介です。
- カット
- フェード
- スワイプ
- スライド
- スティンガー
- カラーにフェード
- 輝度ワイプ
どれもシンプルなアニメーションなので使い勝手もよいものばかりです。
もしも自分で用意した素材を使いたい場合は「スティンガー」を設定します。
「スティンガー」は、動画素材をトランジションで使える機能です。この記事内で素材を用意するおすすめのサイトを紹介するので、そちらも参考にしてください。
StreamFXのShaderトランジション
OBSプラグインの「StreamFX」をインストールすれば、いくつかのShaderトランジションが追加されます。
下の動画はその一例です。(この記事冒頭に添付した動画もStreamFXのトランジションを使っています)
使い方も簡単です。
まずはStreamFXをインストールしましょう。詳しくは下記の記事でまとめてます。


StreamFXをインストールしたら「シーントランジション」に「シェーダー」の項目が追加されます。
あとはShaderファイルを設定すれば完了です。「shaders/transition」のフォルダに格納されているので、お好みのものを選びましょう。
オリジナルのトランジションを使うには
OBSに用意されているものではなく、オリジナルのものを使いたいときの情報もまとめます。
動画ファイルが必要
そもそもオリジナルのトランジションには、動画ファイルを使用します。
動画ファイルを「スティンガー」に設定する必要があるので、自分で作るかダウンロードしてくるかして用意しましょう。
無料で素材を手に入れるには
無料で素材を配布してくれている方もたくさんいらっしゃいます。
- Boothで検索する
- YouTubeで検索する
いずれかのサイトで「トランジション素材」と検索すればたくさん出てきます。
それぞれの利用規約の範囲内で使わせてもらいましょう。
自分専用の素材を手に入れるには(自作)
トランジションを制作するには透過部分を書き出せる動画制作ソフトを使う必要があります。
有料ならば「Adobe After Effects」、無料ならば「Aviutl」が定番です。
もし自分で作るのが難しいならば、「ココナラ」などでクリエイターさんに依頼することをおすすめします。
便利なシーン切り替え方法
普通シーンの切り替えはOBSを操作することで行いますが、ショートカットや自動化もできます。
ホットキー
ホットキー=ショートカットキーを設定できます。OBSを直接触らなくていいので操作が楽です。
OBSの設定を開き、「ホットキー」の項目を開きます。

各シーンの「シーン切り替え」の項目があるので、必要なものにキーを割り当てましょう。
おすすめのキーは下記でしょうか。
- F4、F5など普段は使わないキー
- テンキー(たくさんある場合は特におすすめ)
- 「右のShift+P」など普段は使わないキーの組み合わせ
「適用」を押すのをお忘れなく。
自動シーンスイッチャー
OBSには「自動シーンスイッチャー」という機能があります。
設定したウィンドウをクリックすると自動的にシーンも変更するものです。
より具体的な用途としては「ゲームを起動するとゲーム配信画面に自動的に変える」といったものでしょうか。
詳しい設定は下記の記事でまとめているので、要チェックです。

Stream Deckを使う
配信者御用達の「Stream Deck」を使用するのも便利です。
Stream Deckの各ボタンにはシーン切り替えも設定できます。今回のシーン切り替えだけでなく、ミュート設定やほかのソフトの起動など、とにかくたくさん自動化したい方には必須アイテムです。
シーン切り替え時に自動でマイクをミュートにする方法
たとえば「オープニング画面」「雑談配信画面」など複数の配信画面を設定している方も多いかと思います。
「オープニング画面」ではマイクの音を入れないようにするとして、シーンの変更とマイクのミュートをそれぞれ操作していれば、いつかはミュートを忘れてしまうことに繋がります。
ですので、シーンを切り替えれば自動でミュートになるように設定していれば安心ですよね。
下記の記事で詳しい設定を解説しているので、あわせてご覧ください。

シーンとソースの保存方法

「シーンコレクション」を使えばシーンとソース・トランジションをまとめて保存することができます。
もしたくさんのシーンを作る必要がある方は、ぜひ使ってみてください。
トランジションはすべてのシーンに適用できるものです。OBSはたくさんの機能があるがゆえに、新しく設定すると元の設定に戻すのが難しいです。シーンコレクションで保存しておくと、各シーンの設定やトランジションを安心して変更できます。
コメント