VTube StudioにインポートしたLive2Dモデルを、OBSへ背景透過で表示する方法をまとめます。
OBSへモデルを表示する方法はいくつかありますが、この記事では最もきれいに、そしてUIを表示されない「Spout2」を使った方法を取り上げます。
UIなしでアバターをきれいに表示するには
VTube StudioをOBSにキャプチャする方法には下記のような方法があります。
- Spout2を使う方法
- バーチャルカメラと映像キャプチャを使う方法
- ゲームキャプチャとクロマキーを使う方法
この記事で紹介する「Spout2を使う方法」はアバターの輪郭を最もきれいに表示でき、VTube StudioのUIも表示されない最適な方法です。
具体的にどういうことかというと、例えばゲームと同じようにゲームキャプチャやウィンドウキャプチャで取り込んだとします。すると、配信中にVTube Studio上でアイテムや衣装を変更しようとしたときに、どうしてもソフトのUIが表示されてしまうんです。
しかし、VTube Studioに搭載されている機能を使って、「Spout2を用いた方法」や「バーチャルカメラを用いた方法」でOBSに取り込むと、このUIが表示されることなく、アバターのみを取り込むことができます。
とくに「Spout2を用いた方法」であれば、よりアバターの輪郭をきれいに表示できます。アバターを大きく表示したいときに、効果を実感できるはずです。
では、ここから実際の設定方法をまとめていきます。
Spout2を使用する方法はWindowsのみで行える方法です。
Macでは後半に記述する「バーチャルカメラと映像キャプチャを使う方法」を使用できます。
Spout2でアバターを表示するまでの流れ
以下の流れで作業は完了します。
- Spout2をOBSにインストールする
- VTube Studioの設定をする
- OBSに追加する
①と②は最初の一回設定しておけば、ずっと使い続けることができます。ひと手間かかりますが最初だけなので、この記事をもとに設定してみてください。
Spout2を使用するうえで用意するもの
この記事では下記のソフトやプラグインを使用します。書いているバージョンは執筆時のものです。
- OBS Studio v30.1.1
- VTube Studio v1.28.1
- obs-spout2-plugin
Spout2を導入する
Spout2のダウンロードページから、インストーラをダウンロードします。
インストーラは赤枠で囲んでいる、一番上の項目です。クリックするとインストーラがダウンロードされます。
インストーラを実行と下記のようなアナウンスが出るかもしれません。
もしかすると別の画面かもしれませんが、「実行」か、上記以外の画面なら「詳細情報」のボタンが表示されることがあります。どちらかをクリックします。
インストーラを起動できると「Next」ボタンをクリックし、画面の指示に従いインストールまで行います。
すべての処理が実行され「finish」のボタンを押すところまで進行すれば「Spout2」のインストールが完了です。
OBSにSpout2を導入できているか確認する
OBS Studioを起動します。
ソースを追加する「+ボタン」から「Spout2 Capture」が追加されていることを確認します。
追加されていない場合は、うまくインストールできていないのかもしれません。再度インストーラが正しいか確認して再インストールします。
VTube Studioで設定する
Vtube Studioで背景透過とSpout2の設定をしていきます。
背景透過の設定方法
まずは背景透過からです。
サイドバーの上から二番目にある「画像アイコン」を選択します。
「ColorPicker」を選択します。
色は変える必要はありません。最下部にある「透過(OBS)」をオンにします。
以上で背景透過の設定が完了です。
Spout2を有効にする
VTube Studio内でSpout2を有効にする設定をしていきます。
次は「歯車アイコン」を選択します。
左上の「カメラアイコン」を選択します。
スクロールしていくと「Spout2設定」の項目があるので「Spout2を起動」をオンにします。
これでSpout2を有効化できました。
VTube Studioで行うすべての設定が完了です。
OBS Studioにアバターを表示する
ソースに「Spout2 Capture」を追加します。
それぞれの項目を下記のように変更します。
- SpoutSenders: VTubeStudioSpout
- Composite mode: Default
OKボタンを押して表示が完了です。
あとはサイズを変更したりトリミングをして使用します。
以上ですべての設定が完了です。
さらにOBSを使いこなす
OBS StudioとVTube Studioを使用して、これから配信活動を行う予定ならば下記の記事を参考にして下さい。
それぞれのソフトの設定方法を具体的に説明しています。
記事の内容を実行するだけで、配信開始までの準備が完了します。
【Mac】バーチャルカメラでアバターを表示する
MacではSpout2が使用できないため、バーチャルカメラを使用した方法でOBSにアバターを表示します。
Spout2より品質は劣りますが、VTubeStudioのUIは同じく表示されません。
ではVtubeStudioで背景画像を設定からしていきます。
背景を透過したい場合は、メニューより「画像アイコン」→「ColorPicker」を選択します。
「透過(OBS)」の項目をオンにします。
続いて、バーチャルカメラの設定をしていきます。
サイドバーの「歯車マーク」→「カメラマーク」→「バーチャルWebカメラ」の項目を開いてください。
バーチャルWebカメラの「起動する」をオンに切り替えます。これでVTubeStudio側の設定は終了です。
ここからはOBSを操作していきます。
OBSでソースに「映像キャプチャデバイス」を追加します。各種設定は下記のようにしてください。
- デバイス:VTubeStudioCam
- 解像度/FPSタイプ:カスタム
- 解像度:1920×1080
- FPS:60
- 映像フォーマット:ARGB
以上で、バーチャルカメラを使用したアバターの表示方法は完了です。
コメント
コメント一覧 (3件)
いつも拝見し、お世話になっております。
windowsで記載されている手順通りにやってみたところ背景透過がちゃんとなされず、体の周りに線のような形で残ってしまいます。
これを解消する方法はありますでしょうか。
もしわかればご教示いただければと存じます。
いつもありがとうございます。
同じ現象になったことがないため直接的な解決策は提示できませんが確認項目をお伝えします。
・OBSに「Spout2 Capture」の項目を追加しているか
→ 映像キャプチャを使った場合だと体の周りに輪郭がでがちなので気になりました。
・ソースの設定で「Composite mode」をdefaultにしているか
・VTubeStudioでバーチャルカメラとNDIの項目をオフにする
→ Spout2のみオンにし他はオフ
思いつく限り書いてみましたがこれ以上のものは私にはわかりません…
お力になれなかったら申し訳ありません
ご返信ありがとうございます。
確認しましたが、全て正しく設定されているようでした。
Spout2を使うことでUIが表示されないという利点は残りますので、透過しきれていない分はクロマキーで対応しようと思います。
ありがとうございました。